2005年07月25日

後味の悪さ

前回の続きです。

2002年9月

全ての選手を起用した監督の采配。
その代償として、大きな大会の初戦を落とした。
勝てる内容だっただけに、その采配には賛否が別れた。

当然ながらスタメン候補の保護者は否定派。
ベストの布陣で戦い続けていれば? という思いを捨てきれない様子。

一方、控え組の保護者は容認派。
日頃重要な公式戦では出場機会が少ない子に、経験を踏ませた事を評価。
それぞれの立場で都合の良い解釈かもしれない。

ドラ夫親子は初回で交代させられた立場だから、心情的には否定派かもしれない。
けれど、この時の采配の意味には一定の理解はしていたつもりだ。
実際、控えの選手は良い経験になったと思う。

息子ゲンジも最初の頃は控え組だった。その頃なら完全に容認派だったろう。
現場を預かる監督の方針には従うしかない。
ところがこの時は周囲の不満が立ち込めた。

不満というより、保護者同士の派閥争いの様相。
試合後Aチームの試合開始に合わせて、その応援に行く手はずだったのだが、
一部の父兄がそれを遠回しに拒否。子供を連れて帰ると言い出した・・

更にこの日は、夕方から子供同伴での慰労会が予定されていたのだが、
それにも一部の父兄が参加辞退をちらつかせた。

当の子供達は何のしがらみも無いのに、親の都合でこうした事態になるのは
困ったものだし、それ位に今回の一件は後味が悪かった。

一方監督は、さばさばした表情。思い通りの采配だったのかもしれない。
ドラ夫はベンチに入っていたコーチと立ち話。
それとなく、今回の起用についての話を聞いてみた。

すると予想とは違った展開に驚く。そのコーチが言うには、

『監督は当初、勝ちに拘るつもりでいた。ところが昨日、「5年生中心で戦いましょう」と一部の父兄から言われた事で方針を変えた。』

『チームの勝利よりも、自分の子だけしか見えない親に、監督なりの答えが今日の起用・采配なんだよ。俺達には試合前、こうした采配で行く。という話はあったよ。』


これを聞いたドラ夫はなんだかスッキリした気分になった。
あまりに指導者がスカタンの場合なら、周囲が口出しするのも有りだが、
そうでない時に、むやみに現場へ口出しされるのは、監督にもプライドがあるのだろう。

現場がやり易い環境を作るのが裏方さんの役目だが、裏方が出過ぎると
こうした事態を招くという好例かもしれない。

幸い、この件は大きな騒動にまでは到らなかった。
この時A・Bに分かれている現5年生が、翌年は一つのチームになる。
ゲンジを含めた4年生以下は、改めてBチームを編成してシーズンに入る。

保護者達もこうした事を視野に入れていたから、
後少しの辛抱だと割り切ったのかもしれない。

この時は残りシーズンも後わずか。6年生が卒団すれば、次年度は新体制。
監督・コーチも自然に翌年への構想が出始めていた。

試合会場を後にする時、監督が歩み寄って一言。
『来年はゲンジにピッチャーをやらせたい。』

続きは後日。
この記事へのコメント
私は指導者ではなく保護者の一員ですが、あまり現場に口を出すのも困りものですね。
監督さんの意地というか、そんな部分がよく見えた気がします。
Posted by にゃんこ先生 at 2005年07月26日 08:39
良く分かります!!
五月蠅い親達を黙らす為に 敢えて貴方達の希望を汲むと、こんな結果に成るんですよ と一度ハッキリとしたビジュアルを見せたかったんでしょう。全く監督の思惑通りで[しめしめ]ですね。

私は今、小学生チームのGM?GAかも?・・と言う立場を自分で作り 態と同じ様な感じで親達に考えさせています。数世帯以外は野球に対して甘過ぎなので・・
いずれ 納得する9人を創り揃え(息子を交え)試合したいな、そんな非現実・な希望からです。
聞く耳が無い 自分勝手な親”の居る子は指導し難いし、どちらかと言うとなかなか伸びませんね、可愛そうですが選手にはマイナスです。背中押すだけにして欲しいですよね。

ドラ夫さん、実は 県中体連の観戦時に来年の中学倶楽部監督要請を受けました・・ 
が、「引き受けませんョ!」 と即返答しました。
で、一度リセットしてEなら考え直します ^^とも付け加えました。さて、どうなりますやら?
Posted by ぶっ叩け〜! at 2005年07月26日 09:50
『「5年生中心で戦いましょう」と一部の父兄から言われた事で方針を変えた。』
『チームの勝利よりも、自分の子だけしか見えない親に、監督なりの答えが
今日の起用・采配なんだよ。』
というのは,やはりしっかりした監督(指導者)なんだなあと感心しました.
子供たちだけでなく,自分の子しかみえない父兄をも教育・指導したんだなぁと感じました.
私もどうしても自分の子だけを見てしまうので,
反省しないといけないなあと思います.

うちのチームは今週末1泊で合宿です.私も送迎と練習の手伝いで行きます.
宿舎での生活は6年生の班長を筆頭に,3年生まで振り分けた班での班生活で,
その1班の面倒をみることになりました.
基礎練習の方は学年別で,コーチ保護者が3人ずつくらいついて練習します.
私は息子の5年生ではなく,4年生の担当になりました.
最初は,“自分の子供を見れないのか”,とがっかりしましたが,
違う学年の方が冷静に見られていいかもしれません.

合宿のあとは自分の1週間の出張期間を含め2週間くらい
子供たちを帰省させるつもりでしたが,
“早朝練習を毎朝しよう”と決まったので,
それでは早朝練習はほとんど出られない・・ということになるので,
帰省を半分にし,半分くらいは早朝練習にでれるようにしました.
私も手伝いに行くつもりですが,私が出張期間に息子がこちらに残り,
息子が帰省中に私がこちらに残り・・となってしまったので,
息子が居ない時に練習をみることになってしまいました.
でも自分の息子だけでなく,スポ少の他の子達も
私たち登録コーチではない父兄のいうことも聞いてくれるので,
みんなかわいいし,練習してても楽しいです.
Posted by わたぼー at 2005年07月26日 10:09
ケンジ君投手へ!また楽しみが増えました。我が家も一度でいいから、そんなこと言って貰いたいです。

あと、ぶっ叩け〜さんの監督、すごく興味があります。是非受諾してみて下さいよ。他人事だから気軽に発言させて貰いました。
Posted by 星 十徹 at 2005年07月26日 10:23
話の結末がこのように収まるとは思ってませんでした。現場と裏方、この二つは両翼でなくてはならないんですね。つくづくそう感じました。
Posted by Xゲーム at 2005年07月26日 11:00
子供を預けた以上、采配に関して親が口出しをするのは指導者は当然嫌がりますよね。まして、ボランティアで指導して貰ってるわけだし・・。
野球をやっているのは子供で、親じゃ無いって事をついつい忘れてしまうんですよね。

先日、あるチームと練習試合の後親同士の懇親会を開いたのですが、その中で「子供の指導だけじゃなく、親の指導もしなくちゃだから大変なんだよ」みたいな話が出たそうです。どこのチームも同じ様な問題があるんですね。

ゲンジ君ピッチャーへの話楽しみです。
Posted by ハッシー at 2005年07月26日 11:19
しっかりしたビジョンをお持ちの監督さんだは思いましたが、他にもやりようがあったのでは・・・とも感じます。

「練習試合」でならともかく「公式戦」ですし、一部の保護者への"あてつけ"っぽく・・・
我がチームの先日、4年生チームの練習試合で大勝しましたが、あとから聞くと先方のチームはベストの布陣ではなく、あくまでも「練習試合」だったようです。(ちょっとムカつきました・・・)
経験を積ませることも大事ですが、公式戦だと、相手チームにも失礼になるケースもあるのでは・・・

時に指導者、保護者は相反する場合がありますが、指導者は一部の子供をエコヒイキすることなく、保護者は自分の子供の前に「チーム」の事を最優先に考えるようにしないといけない・・といったことをみんなが肝に銘じなければ、うまくいかない。
当たり前ですが、なかなか難しいですね。

ともあれ、ゲンジくんのピッチャーへの挑戦!
楽しみです!
Posted by さとる at 2005年07月26日 12:18
事の顛末を聞くときちんとした意志を持った言い監督さんだと分かります。

この時の采配は監督さんのアピールだったんですね。こんな采配をせざるを得なかった監督の苦しい胸の内を、日本全国のバカ親に考えて欲しいですね。

ゲンジ君のピッチャー挑戦編も楽しみにしてます。
Posted by かに at 2005年07月26日 13:52
監督の胸の内、分かるような気がします。
公式戦、練習試合、相手との力量差、保護者の参加、子供の練習態度、試合中のベンチ内での態度等、いろいろ考えメンバーを決めても100%納得はありえません。
自分の子がどうしてこのポジションなの・・・等聞こえて来ても自分の意志を通さないと一層混乱してしまうものです。
監督から開放されたはずが今期は助監督の名目で監督不在時は代理を務めています、大変ですが楽しいのも確かです。
次回からピッチャー編ですね・・・楽しみです。
Posted by 背番27 at 2005年07月26日 15:32
ドラ夫さん、こんにちは。
この大会は選手全員を起用し経験を積ませる大会に、この大会はベストメンバーを選抜し優勝を目指す。など事前に話し合いでの決まり事があると監督も助かりますね。選手も不安になりませんし親も納得してもらえると思います。
膝を詰めて話し合う大人のコミュニケーションが、子供達を大人の犠牲から守る、唯一の解決策ではないでしょうか。

ところで「ゲンジ物語」はいつ出版されるのでしょうか?先に映画化?
Posted by metoo at 2005年07月26日 16:17
にゃんこ先生こんばんは。
立場の違いで考え方も違う。指導者はなにかと大変なポストかもしれませんね。
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 19:43
ぶっ叩け〜!さん いつもありがとうございます。
ぶっ叩け〜!さんのように指導者の立場の方からのコメントは大変参考になりますよ^^
中学監督要請、条件が整って就任される事を私は願ってます! きっと強いチームになるんじゃないですか?^^  
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 19:47
わたぼーさん こんばんは。
合宿ですか〜 いいですね^^
うちは何故か伝統的に合宿はありません。
チームの結束を固めるにも良い事だと思うんですが。

4年生の担当ですか。本心は息子さんの学年を担当したいですよね。でもそれも違った視点で物が見れるかもしれませんね。

帰省の絡みはうちのチームでもあります。
そうは言っても各家庭の事情ですから、あまりキツイ事は言えません。
でも中学になりますと選手もポジション競争の危機感から、帰省を嫌がる子もいるみたいです。
根性ありますよね。うちは帰省はありませんが、もしあったら息子なんか野球の事など考えず、即決で帰省を取るでしょうね^^
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 19:54
十徹さん こんばんは。
投手編も結構大変でしたよ・・
でも当時の経験が今に役立ってます!
ター君も肩が強いですから、投手としての資質が十分にあるのでは? 





Xゲーム さん こんばんは。
そうです! まさに両翼ですよ。どちらが欠けてもスムースな運営は成り立ちませんよね。
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 19:59
ハッシーさん ありがとうございます。
そうなんですよね、監督さんもボランティアなんです。家庭をある程度犠牲にして指導してくれる訳ですから、
保護者があまり横着な事を言うのも考えものですよね。
「親の指導」は容易じゃないですよ(^^;
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 20:03
さとるさん こんばんは。
私もこの試合、「勝利」への執着はありました。
記事中で「すっきりした」 と書いたのは、監督の意思が解った。という意味でして、やり方についてはさとるさんのご指摘のような考えもありました・・
大きな大会ですから余計にそう思いましたね。
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 20:06
かにさん こんばんは。
私もどちらかと言うと馬鹿な親の部類かもしれません^^
ただ監督の胸中は、かにさんが仰るように、皆が理解する必要はありますよね。それが出来れば苦労しない。という話なんですよね・・
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 20:10
背番27さん こんばんは。
「100%納得はありえません。」
この言葉が全てを集約してますよね。
どうしてもどこかで妥協しないと、うまくいくのは困難でしょうね・・

助監督ですか。 やりがいのありそうなポストですね^^ 「元監督」ですから、「総監督」でも良いのでは?^^
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 20:17
metoo さん こんばんは。
重要な大会時には、方針を事前にすり合わせるのは大切ですよね。
この時は急な変更だったようです。監督が方針転換した事はこうして振り返ってみると、色んな想いが交錯していたんですね。

「ゲンジ物語」はオファーがありませんので、当面はこちらで細々と書いていきます(^^;
Posted by ドラ夫 at 2005年07月26日 20:22
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。