2006年06月30日

投手失格の通告

前回の続きです。

2003年7月

試合終了後、監督のほうから私のところへ話があった。
こちらの予想通り、ゲンジのピッチャーとしての今後についてだった。

良い機会なので、私もそれまで抱いていた考えや構想を話す事に。
だが監督から発せられた言葉は、私にとって厳しいものとなる。


監督: 『ここまで色々とありましたが、ゲンジはしばらくピッチャーから外そうと思います。』

私: 『起用方法は監督がお決めになる事。それには従いますが、何故ピッチャーから外れるのか? 今後に活かしたいので理由を聞かせてもらえますか?』

監督: 『・・・・・』

私: 『私が会得させた【すり足投法】が原因でしょうか?・・』

監督: 『それもありますが、それだけではありません。』

私: 『?』

監督: 『まずフォーム改造についてですが、今をしのぐならあの投げ方でもいいかもしれません。けれど先々の事を考えると、あの投法はゲンジ本人のためにならないような気がします。』

私: 『・・・・・』

監督: 『いずれあのフォームと決別する時がくるでしょう。それならば今のうちに基本に立ち帰り、根本の部分でもう一度原点に戻ったほうがいいと思ってます。』

監督: 『実際、あの投法ではゲンジは肘が下がり気味。足の送りに気がとられているのか、肝心の腕の振りが思わしくありません。』

私: 『肘の件は私も見過ごしていました・・ そうでしたか・・』

監督: 『完封勝ちは確かに、結果だけを捉えれば合格かもしれませんが、今からこじんまりと収めてほしくありません。』

監督: 『それとゲンジ本人の【気持ち】の部分です。』

私: 『ピッチャーとしての気質の部分ですか?』

監督: 『そうです。私がゲンジをピッチャー練習から外したのは、例の投法の事もありますが、一番は【気持ちとやる気】の部分です。』

監督: 『敢えて今日先発させたのは、その気持ちの部分をゲンジがどう表に出すか? それを見たかったからです。私に対する反骨心を見せてほしかった。でも今日は見られませんでした。』

監督: 『確かにゲンジも投げ方の事で、自分なりに想うところがあったでしょう。失礼ながらドラ夫さんの顔色を伺う面もあったかもしれない。 でもそれなら自分流の主張を通してほしかった。今日の初回も淡々とした様子で投げてました。気迫がまるで伝わってこない。意地があるのなら、私の言いつけを無視してでも、すり足で投げても良かったかもしれない。』

私: 『フォームについてはゲンジなりの拘りがあったのは事実です。ただ監督の意向との相違で色々と悩んでいたのかもしれません。』

監督: 『私がもっと明確に、「すり足は保留しよう。」と言ってあげたほうが良かったかもしれません。ただ完封した投げ方ですので、私もゲンジやドラ夫さんにどう説明したらいいのか? という悩みがありました。 私の指示があやふやになり、ゲンジに戸惑いを与えたのは私のミスです。ゲンジには悪い事をしたな という反省はあります。』

監督: 『シーズン当初と違い、今はピッチャーにやる気を見せる子が出てきました。しばらくは彼らを中心に回していきたい。ゲンジがピッチャーに拘る姿勢があるのなら、それを見て奮起してほしい。その時は私もチャンスを与えるつもりです。』


監督の本音を聞く事が出来、色んな意味でスッキリしました。
この後、話はポジション全体についての話題に切り替わる。

そして今後のピッチャーとしての育成計画をどうするのか?
私と監督の話はまだ続いた。

続きは後日
この記事へのコメント
私はゲンジ君の投げ方を実際見た訳ではないので、なんとも言えませんが、監督さんもキッチリ、ゲンジ君のことやチームの事をしっかりと考えられてる方のようですね!!ドラ夫さんもスッキリされた事でしょうネ!!
Posted by リナケイパパ at 2006年06月30日 09:41
ブログでの情報交換で、「投手に身体能力的な素質は関係ない。問題はハートだ」ということを多くの方がコメントされていました。
私はその真意について理解できなかったのですが、ここ1年で理解できた様な気がしています。
うちのチームのエース候補の子は、長身で手足も長く、肩の稼動域が凄く広く、速球も持っていました。投手としての素養としては申し分ないと私も思い、前監督、新監督ともに試合が壊れても、ずっと辛抱して使い続けてきました。しかし、やはりエースの座に座ることはありませんでした。ハートが投手向きでは無かったのです。ピンチになると弱気になり、四球連発から長打を食うというパターンでいつもやられてしました。
そして、強い相手ほど燃え、大事な試合ほど集中力を増す、主将がエースに戻りました。チームの構想としては、主将が捕手としてゲーム全てをコントロールできるチームを目指したのですが、無理でした。

何事においてもハートは大事ですね。ゲンジ君はハートが弱かったのではなく、表に出す方法が判らなかったのだと思います。やはり、気合は表現してなんぼだと私は思います。

だからW杯日本代表は・・・、やめておきます。
Posted by 星 十徹 at 2006年06月30日 09:59
とても複雑な思いで読みました。
今だから話せる、こう言う事があったから今がある・・・なんと表現して良いのやら・・・

確かにこれだけはっきり言われるとある意味スッキリするかも知れませんが、親としてなんとも言えない気分になりそうです。

この先もっと厳しい現実が待っているでしょう。でも、息子が不器用で良かった。悔しさも挫折も
努力も今となってはみんな息子の財産ですものね。やはりドラ夫さんのブログは私にとって大切な教科書です。
Posted by ハッシー at 2006年06月30日 10:11
ドラ夫さん、こんにちは。
監督さんが自らお認めになっているように、監督さんからゲンジ君への説明不足でしたね・・・子供の性格によっては反骨心を見せられない子もいるわけだし。さぞかしゲンジ君はマウンドで悩んだことでしょうね。何かを意図して登板させたのであれば、その意図を明確にして理解させなければならないと思います。それが無いのに結果だけ見て判断されても・・・・なんだかなぁ。。。と思いました。理不尽って感じですね。
Posted by ガッツ at 2006年06月30日 10:53
初めてです、ドラ夫さん!
読み終わって続きが気にならず、すっきりしたのが^^
Posted by metoo at 2006年06月30日 11:19
子供にははっきりと伝えた方がいいんですよね。反面教師になりました。頭がいい子には、大人並みの表現をしてしまう事があります。分かってくれてるはずだ!とか勝手に思って・・・。
Posted by Shin at 2006年06月30日 11:26
ポジションが9つある以上何処につくかは運ですよね
どのポジションも専門的にみれば難しく突き詰めていくほど味もわかってきますよね ポジティブに考えれば投手の肩は消耗品です 小・中学生だとまず体を作ることコレが一番ですね 
1年生から投手で苦しい練習を3年間続けても肝心の試合の前日に肩ひじ痛で試合に出れないなんてことはざらにありますから 結構急造投手が活躍してその子にエースを奪われるとか コレもまた運命ですからね

野球を小学生から始めていれば誰もが肩やひじに違和感をおぼえるときが来ます。それが明日なのか20年後なのかは分かりません どんなに正いい投げ方をしても野球を続けていけば必ずやってきます
肩を温存するぐらいの考えですよね

Posted by F at 2006年06月30日 18:39
主将と同様に...投手失格かどうか!?
最終的には 守ってるナインが決める事に思います

私は そう言うチーム創りをします/したいです/してあげたいです!!
一丸に成らなきゃ...こちらの田舎は選手が少なくて、勝てませんから

Posted by ぶっ叩け〜!! at 2006年06月30日 19:02
本当にピッチャーをやりたいと思いつづけていれば気持ちの問題は解決できるでしょう。小さくまとめたくないという監督の気持ちもありがたく前向きに捉えていいのかなと思います。この時、まだ小学生だったのですから。
Posted by Fastballer at 2006年06月30日 21:19
胸の痞えが無くなり、さっぱりした感じでしょうか?
この後ゲンジ君がどう自分を奮い立たせるのか? そこに注目してます!
Posted by Xゲーム at 2006年07月01日 07:49
監督なりに考えが有ったのですね(当然ですけど)でも表現って難しいですよね、子供の性格判っている様で判らないって事多いですから。
淡々と投げてても闘志が感じられる子って居ますよね、ピンチに動ぜず仲間を信頼してる子、そうなると良いんですけどね。
Posted by 背番27 at 2006年07月01日 16:16
ドラオさんこんばんは。いつもエントリーされた記事と話がずれていてすみません。
 中体連一回戦2-0で勝ちました(^^♪バッティング3打席ノーヒットとやはり不調でした(^_^;)フォアボールで出塁し2点目のホームを踏む事は出来ましたが、勿論このままで終わって欲しくはありません。次に期待します。
 取り急ぎご報告まで。今長男と二人W杯イングランドvsポルトガル戦観戦中です。
Posted by hitomi at 2006年07月02日 00:54
リナケイパパさん こんばんは。

監督なりに後々の事まで考えていてくれたようです。この後ゲンジがどう行動するか? 注目してください^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 21:53
十徹さん こんばんは。

恵まれた素質を持っていても、それを発揮するハートが無いといけませんね。
そちらのエース候補君、なんとか殻から抜け出してほしいものです。

ゲンジは仰るように、表に出すやり方が判らなかったのでしょう。 この後の展開に期待してください。

サッカー日本代表、これを語りだしたら止まらないので、私もやめておきます^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 21:58
ハッシーさん こんばんは。

私も当時を振り返ると、懐かしい想いより悔しい点が先に出てきますね。
この後はピッチャー練習も継続していきますが、打力アップにも力を入れます。
思わぬ苦難もまだ出てきます(^^;
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:02
ガッツさん こんばんは。

監督はおそらく、私の存在が扱いにくかったのかもしれません。
私に対する遠慮が大きかったのかな? と今は思えてきます・・

ゲンジにとっては戸惑いがあったのは事実でしょう。私にも責任の一端があったと思います。

子供の指導と扱い方は難しいです^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:06
metooさん こんばんは。

すっきりしましたか? 話はまだこれからも続きますが、まだ色々とありましたよ・・
これからもお楽しみに^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:15
Shinさん こんばんは。

大人の勝手な思い込みには気をつけないといけませんね。
子供はやはり子供。そうした部分はありますからねぇ。
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:18
Fさん こんばんは。

肩や肘には神経を遣いますよね。
色んな意見がありますが、うちの保護者のお一人に、『子供のうちはピッチャーはやらせないほうが得策』
という持論をお持ちの方がいます。
一方で『積ませられる経験は積ませたほうがいい』
という意見もあり、どちらが正しいとは判断も微妙です^^

要はキチンとした指導が確立されていれば懸念も少ないでしょうが、まだまだ無頓着な指導者もいるのが現状でしょうかね?
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:27
ぶっ叩け〜!!さん こんばんは。

うちは現状、まだ一丸になりきれてません。
1年生は挨拶一つとってもまだまだです。
これから鍛え甲斐があります^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:30
Xゲームさん こんばんは。

新たなスタートでしょうか。違う目標に向ってまた練習が始まります。
でもスムースには事は運びませんでした^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:33
Fastballerさん こんばんは。

はい。気持ちの問題はすぐに解決しましたが、問題は技術の件でした。
ここがこれからの新たな課題でしたね。
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:36
背番27さん こんばんは。

評価というのは人によって様々ですよね。
基準が一人一人違うというか、好みの問題もありますし。

選手は選手で、大人からの言いつけに対しても、受け止め方はそれぞれ違うでしょう。
難しいですね^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:41
hitomiさん こんばんは。

初戦突破、まずは幸先がいいスタートでしたね^^
次はどうだったんだろう? 

ポルトガルVSイングランド、私もテレビの前にいました。今日はさすがに眠かったです^^
Posted by ドラ夫 at 2006年07月02日 22:45
久しぶりにコメントします。
小学生の子が監督に対して反骨心なんて誰でも持てるわけないでしょう。なら、おとなしい子や表情を表さないポーカーフェイスの子はピッチャーが出来ないことになっちゃいますねぇ。肘が下がって(手塚一志さん流に言うと)何が悪いんだって感じです。すいません、自分の経験とダブルもんで・・・
Posted by ホッシ at 2006年07月05日 01:19
ホッシー君さん ありがとうございます。

>小学生の子が監督に対して反骨心なんて誰でも持てるわけないでしょう。なら、おとなしい子や表情を表さないポーカーフェイスの子はピッチャーが出来ないことになっちゃいますねぇ


私が本文中やコメント欄で、書きたくても書けなかった事を代弁していただき、ありがとうございます (^^;
Posted by ドラ夫 at 2006年07月05日 23:08
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。